ダイバーが必ず覚えておくべき10個の基本ハンドシグナル
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ダイバーが必ず覚えておくべき10の基本ハンドシグナル
水中では、声によるコミュニケーションは役に立ちません。
ひとたび水面下へ潜れば、言葉は泡の中へ消えてしまい、手による合図が唯一のコミュニケーション手段となります。
ダイビングのハンドシグナルは、単なる便利なサインではありません。
オープンウォーター講習を受けたばかりの初心者から、数千本のダイビング経験を持つベテランまで、すべてのダイバーが頼る重要な安全システムです。
もしシグナルを誤解してしまえば、小さな問題が重大な緊急事態へ発展する可能性もあります。
これからライセンスを取得したばかりの方も、次のダイビング旅行前に復習したい方も、基本的な水中ハンドシグナルをしっかり身につけることで、より安全で信頼できるダイブバディになれるでしょう。
ここでは、すべてのダイバーが覚えておくべき、10種類の基本的なスキューバダイビング用ハンドシグナルをご紹介します。
ダイビングで必須の10種類のハンドシグナル
1. OK — 「問題なし」 / 「大丈夫ですか?」
これはダイビングで最も頻繁に使用されるハンドシグナルで、水中と水面では異なる形があります。
水中でのOKサイン
親指と人差し指の先を合わせて「O」の形を作り、残りの3本の指を上に伸ばします。
このサインは質問にも返答にも使われます。
バディに向けて出せば「大丈夫?」という意味になり、同じサインを返すことで「問題ないよ」という返答になります。
水面でのOKサイン
水面では、小さな指の輪は遠くから見えにくいため、別の方法を使います。
片腕を頭上に上げ、指先を頭の上に触れさせて、腕と頭で大きな「O」を作ります。
この形は、ボートクルーやダイブガイドからも遠くから確認しやすくなります。
OKサインは、ダイビングコミュニケーションの基本となる非常に重要なシグナルです。
1回のダイビング中に何十回も使用することになるでしょう。
また、バディからOKサインを送られた場合は、必ず返答することが大切です。
シグナルを無視したり、返答しないままにしてはいけません。
2. Not OK / トラブル発生
手のひらを下に向けた状態で指を揃え、手を左右に揺らします。
「まあまあ」や「ちょっと微妙」という時のジェスチャーに似た動きです。
このサインは、「何か問題がある」という意味を表します。
必ずしも緊急事態を意味するわけではありませんが、バディに「注意してほしい」「サポートが必要」ということを伝える重要なシグナルです。
このサインを出した後は、問題のある箇所を指差して伝えます。
たとえば、耳、マスク、レギュレーターなど、問題が起きている場所を示しましょう。
OKサインの次に重要な安全シグナルとも言える存在です。
もしバディがこのサインを出した場合は、すぐに立ち止まり、一緒に状況を確認して対処する必要があります。
3. Up / 浮上・ダイビング終了
拳を握り、親指を真上に向けます。
これは非常に明確な指示で、「浮上します」という意味です。
状況によって、
- 「これから浮上開始」
- 「ダイビング終了」
のどちらかを意味します。
これは単なる提案ではありません。
グループ内の誰か1人でもこのサインを出した場合、チーム全員で浮上するのが基本ルールです。
初心者ダイバーは、このサインを「グッド!」や「ナイス!」の意味と勘違いしてしまうことがあります。
しかし、水中では親指を上げるジェスチャーは必ず「浮上」を意味します。
「問題ない」「順調」という意味を伝えたい場合は、必ずOKサインを使用しましょう。
4. Down / 潜降
親指を下に向けたグーの形を作ります。
これは親指を上に向ける「浮上」サインの反対で、「もっと深く潜る」「潜降開始」という意味になります。
ダイビング開始時には、水面で全員の準備が整ったことを確認した後、ダイブリーダーがこのサインを出して潜降を開始することがよくあります。
5. Stop / 停止・その場で待機
手のひらを相手に向け、指を揃えて上に向けた状態で手を上げます。
これは世界共通の「ストップ」サインです。
意味は、「その場で止まって」「動かないで待機」です。
たとえば、
- ダイブガイドが潮流の状況を確認するためにグループを一時停止させる時
- バディが耳抜きのために少し時間が必要な時
などに使用されます。
シンプルですが、水中で安全に行動するために非常に重要なハンドシグナルの一つです。
6. Low on Air / 残圧が少ない
拳を握り、胸に軽く当ててから少し前後に動かします。
これは「残圧が少なくなってきた」という意味のシグナルです。
具体的な残圧の基準はダイブプランによって異なりますが、一般的には50bar(約700psi)前後でこのサインを出すことが多いです。
これは緊急事態を意味するものではありません。
「そろそろ戻る準備をしたい」「近いうちに浮上を開始したい」という事前の合図になります。
DAN(Divers Alert Network)によると、空気残量不足はダイビング事故の要因として非常に多いケースの一つとされています。
早めにシグナルを出すことで、バディやチーム全体が落ち着いて安全に対応できるようになります。
7. Out of Air / エア切れ(緊急)
手のひらを伸ばした状態で、首元を横に切るように動かします。
これはダイビングにおいて最も緊急性の高いハンドシグナルの一つで、「空気がない」「すぐにエアを共有してほしい」という意味です。
このサインを見た場合は、ためらわずにオクトパス(予備レギュレーター)を相手へ渡す必要があります。
この状況への対応は、必ず繰り返し練習しておくことが重要です。
PADIやSSIをはじめ、多くのダイビング指導団体では、エアシェアの訓練をライセンス講習の必須項目としています。
それほど、このシグナルへの対応は即座かつ自動的に行える必要があるのです。
8. Look / 見て・あそこを見て
人差し指と中指で自分の目を指し、その後、見てほしい方向を指差します。
これは「あそこを見て」という意味のシグナルです。
ダイブガイドはこのサインを頻繁に使用します。
たとえば、
- 横を泳ぐウミガメ
- 岩陰に隠れたウミウシ
- 頭上を優雅に泳ぐマンタ
など、注目してほしい海洋生物を知らせる際によく使われます。
このサインを見たら、ダイバーが指差している方向へ視線を向けましょう。
また、こうした瞬間を撮影できるカメラ環境があると、水中体験はさらに楽しくなります。
DIVEVOLKの水中スマホハウジングを使用すれば、海中でもスムーズに写真や動画を撮影できます。
特に、SeaTouch 4 Max は物理ボタンでスマートフォンのカメラ操作が可能なため、「見て!」のシグナルに素早く反応し、そのまま撮影を始めることができます。

9. Buddy Up / 一緒に行動・近くを保つ
人差し指と中指を揃えて並べ、「ピースサイン」のような形を作ります。
ただし、指は離さず、ぴったり付けた状態にします。
これは「近くにいて」「バディ同士で行動しよう」という意味のシグナルです。
ダイブリーダーは、
- 潮流が強い場所
- 視界が悪い環境
- ボートの往来が多いエリア
などで、グループの隊形を引き締めるためによく使用します。
バディシステムは、レクリエーショナルダイビング安全管理の基本です。
バディのシグナルが見えなくなるほど離れてしまわないよう、常に適切な距離を保つことが重要です。
10. Level Off / この深度を維持
手のひらを下に向けて水平に伸ばし、そのまま左右へ平らに動かします。
テーブルの表面を均すようなイメージの動きです。
このシグナルは、
- 「この深度を維持して」
- 「これ以上、浮上・潜降しないで」
という意味になります。
ダイブガイドは、
- セーフティストップ
- 減圧停止
- ウォールダイブ中の深度調整
などで、グループ全体の深度を一定に保つために使用します。
Bonus:さらに覚えておきたい応用ハンドシグナル
基本シグナルをしっかり身につけたら、次はよりスムーズなコミュニケーションに役立つ応用シグナルも覚えてみましょう。
Take a Photo / 写真を撮って
両手を顔の前に構え、片手をカメラ本体、もう片方をシャッターボタンのように見立てて押す動作をします。
または、単純にカメラを構えるジェスチャーをする場合もあります。
これは、
- 「写真を撮って」
- 「これを撮影したい」
という意味になります。
SeaTouch 4 Max Kits のようなコンパクトな撮影システムを使えば、シグナルを見てすぐ撮影に移ることができます。
さらに、
- マクロレンズ
- ワイドレンズ
- カラーフィルター
- ダイブライト
などを組み合わせることで、小さな生物から広大なサンゴ礁まで、美しい水中世界をより鮮やかに撮影できます。
Air Quantity / 残圧表示
バディの注意を引いた後、指を使って現在の残圧を示します。
通常は「10bar単位(または100psi単位)」で伝えます。
たとえば、
- 両手で10本指
- さらに5本指
を続けて見せると、「150bar」を意味します。
地域によっては、握り拳を「0」として使う場合もあります。
このシグナルを使うことで、スレートを使用しなくても、お互いのエア残量を素早く確認できます。
Current Direction / 潮流の方向
手のひらを斜めにして、水の流れに沿うように動かします。
魚が泳ぐように、指を軽く動かしながら表現するダイバーもいます。
これは「潮流の向き」を知らせるシグナルです。
潮流を把握することで、
- 体力やエアが十分あるうちに向かい潮を進む
- 帰りは流れに乗る
といった、より安全で効率的なダイブプランを立てることができます。
海洋生物を表すハンドシグナル
多くのダイビングコミュニティでは、スレートを使わずに海洋生物を伝えるための専用ハンドシグナルがあります。
Shark / サメ
手のひらを立てて頭の上に置き、背びれを表現します。
Turtle / ウミガメ
片方の拳をもう片方の上に重ね、親指を回してカメのヒレが泳ぐ動きを表現します。
Ray / Manta / エイ・マンタ
両腕を横に広げ、上下にゆっくり動かして、エイが泳ぐ姿を表します。
Octopus / タコ
手を軽く握った状態から、指を下向きにくねくね動かし、触手を表現します。
Nudibranch / Small Critter / ウミウシ・小さな生物
親指と人差し指を近づけて「小さい」ということを示し、その後、生物のいる場所を指差します。
ただし、これらのシグナルは地域によって異なる場合があります。
そのため、ダイビング前のブリーフィングで必ず確認しておくことが重要です。
地域差について:PADI・SSI・ローカル文化の違い
基本的なハンドシグナルの多くは世界共通ですが、指導団体や地域によって一部異なる場合があります。
例1:Low on Air(残圧が少ない)
一部のヨーロッパ系団体では、胸を叩く代わりに、頭の上へ平らな手を置いて表現する場合があります。
例2:数字の表現方法
数字の数え方も地域差があります。
- 親指から数え始める地域
- 人差し指から数え始める地域
など、表示方法が異なることがあります。
例3:寒冷地ダイビング
厚手のグローブを使用する寒冷地では、細かな指の動きが難しいため、シグナルが簡略化されることがあります。
例4:テクニカルダイビング
テクニカルダイバーは、
- 減圧停止
- ガス切替
- チームフォーメーション
などを伝えるため、さらに多くの専用シグナルを使用します。
最も大切なルール
「自分の使っているシグナルが相手にも通じる」と決めつけないことです。
特に、
- 初めて組むバディ
- 海外ダイビング
- 新しいエリア
では、ダイビング前に必ずハンドシグナルを確認し合いましょう。
事前確認をするだけで、水中でのコミュニケーションは格段に安全でスムーズになります。
水中コミュニケーションを向上させる5つのポイント
1. まずはバディの注意を引く
相手に見えていなければ、ハンドシグナルには意味がありません。
- ポインタースティックやクリップでタンクを軽く叩く
- 視界の端で手を振る
- ダイブライトで軽く合図する
などで、まず相手の注意を引きましょう。
ただし、突然つかんだり驚かせたりする行為は避けるべきです。
2. シグナルはゆっくり、はっきり行う
急いでハンドシグナルを出してしまうと、正しく伝わりません。
それぞれのジェスチャーは、自分が思っているより少し長めに見せる意識が大切です。
また、動きもやや大きめにすると、水中でも認識しやすくなります。
水中では、地上よりも動きが小さく、見えづらく感じられるためです。
3. ダイビング前にオリジナルシグナルを決めておく
毎回のダイビング前に、基本シグナルを確認し、必要に応じて追加のシグナルも決めておきましょう。
たとえば:
- 特定の生物を撮影したい
- 耳抜きが苦手
- 撮影中は少し離れる可能性がある
など、事前共有しておくことで水中でのストレスが大きく減ります。
また、プール練習や事前準備の際には、DIVEVOLKハウジングの設定やカメラ操作も確認しておくと安心です。
水中で自然に操作できるよう、事前に慣れておきましょう。
4. プールで繰り返し練習する
久しぶりのダイビングや、ライセンス取得直後の場合は、プールや限定水域でシグナル練習をしておくのがおすすめです。
実際に動作を確認することで、
- シグナルの見やすさ
- 反応速度
- バディとの連携
を安全に確認できます。
5. 予備のコミュニケーション手段を持つ
ハンドシグナルだけでは伝えきれない場面もあります。
そんな時のために、
- 水中スレート
- Wet Notes(防水メモ)
- 水面用ホイッスル
などを携帯しておくと安心です。
特に、
- ダイブサイトの説明
- 生物名の共有
- 安全に関する詳細な指示
など、複雑な内容を伝える際には、水中スレートが非常に役立ちます。
コミュニケーションがダイビングをより良いものにする
ダイビングはチームで行うアクティビティです。
そして、良いコミュニケーションこそが、「最高のダイビング」と「ストレスの多いダイビング」を分ける大きなポイントになります。
バディ同士で、
- 「問題ないよ」
- 「あそこにウミガメがいる!」
- 「そろそろ戻ろう」
といった情報をスムーズに伝え合えるようになると、ダイビング全体がより安全で、快適で、そして何より楽しいものになります。
次回のダイビング旅行前には、ぜひ今回紹介したハンドシグナルを復習してみてください。
バディと一緒に練習し、ブリーフィング時にも確認しておくことをおすすめします。
少しの準備で得られる効果は非常に大きく、
- 安全性の向上
- 安心感
- 水中での思い出共有
につながっていきます。
そして、その特別な瞬間を写真や動画として残したいなら、水中撮影環境も大切です。
DIVEVOLK の水中スマホハウジングや、SeaTouch 4 Max Kits を使用すれば、従来の大型水中カメラ機材を持ち歩かなくても、気軽に水中撮影を楽しむことができます。
すべてのダイビングで、美しい水中の瞬間をもっと手軽に記録してみましょう。